Jackeryのポータブル電源は補助金がもらえるの？医療用と家庭用で違うお金の制度を分かりやすく説明

Jackeryのポータブル電源を買いたいと思っているあなた、自治体の補助金の制度があるのを知っていますか？

実は、対象になる人には最大7万円（自治体によって違います）ものお金の補助が受けられる可能性があります。

ただし、補助金の制度には大きく分けて「人工呼吸器を使っている人向け（医療用）」と「一般の家庭向け（災害への備え）」の2種類があり、対象になる人・金額・申し込み方法がまったく違います。

この記事では、それぞれの制度の違いと、Jackeryの製品がどの制度に当てはまるかを詳しく説明します。

補助金の制度は2種類：医療用と家庭用でまったく別のもの

まず大事なのは、ポータブル電源の補助金の制度は使う目的によって完全に別の制度だということです。

以下の比較表で自分がどちらに当てはまるか確認しましょう。

制度の比較表

※補助金の金額、製品の条件は自治体によって違います。必ずお住まいの自治体に確認してください。

大事な注意：Jackery公式は、ポータブル電源を医療機器に使わないように推奨しています。人工呼吸器向けの補助金は「災害の時のバックアップ電源」の用途に限られていて、必ず呼吸器のメーカーの担当者に事前に相談して、使ってもよいかの確認を取る必要があります。

【医療用】人工呼吸器を使っている人向けの補助金の制度（市川市の例）

この章では、人工呼吸器を使っている人向けの補助金の制度を千葉県市川市の例で説明します。

制度の概要

市川市では、家で人工呼吸器を使っている人が災害の時の停電に備えるため、非常用の発電機などを買う費用の一部を補助しています。

対象になる人の条件

以下のすべてに当てはまる人が対象です：

• 市川市の住民票に登録がある
• 家で毎日人工呼吸器を使っている
• 過去にこの補助金を受けたことがない
• 病院や障害者の施設に入院・入所していない

補助金の金額（市川市の場合）

買った金額（税込）の半分（上限7万円）

• 例：20万円の製品を買った → 補助金10万円だが上限は7万円なので、7万円の補助
• 例：12万円の製品を買った → 6万円の補助（買った金額の半分）
• 送料は対象外

※自治体によって補助金の金額は違います。詳しくは住んでいる自治体に問い合わせてください。

対象になる製品の性能の条件

市川市の場合、補助の対象になるのは、以下の3種類のどれか：

1. 正弦波インバーター発電機
   • 定格出力850VA以上
   • ガソリンかガスボンベで動く
2. ポータブル電源（蓄電池）
   • 定格出力300W以上
   • 正弦波の交流出力
3. DC/ACインバーター
   • 定格出力300W以上
   • 正弦波の交流出力

大事な制限：

• 疑似正弦波（矩形波、補正正弦波）の製品は対象外
• 維持する費用（ガソリン、カセットボンベ、エンジンオイル等）は対象外

買う前に必ずやるべきこと

1. 呼吸器のメーカーへの事前確認（最も重要）

補助金の申し込みの前に、必ず以下を確認してください：

• 使っている人工呼吸器のメーカーの担当者に連絡する
• 買う予定のJackery製品の仕様を見せる
• 災害の時のバックアップ電源として使ってよいか確認する
• つなぎ方や注意することを聞く

重要：Jackery公式は医療機器への使用を推奨していません。あくまで「災害の時の緊急バックアップの用途」として、呼吸器のメーカーの承認をもらった場合のみ使うことを検討してください。

2. 製品を選ぶ相談

• 呼吸器が使う電力を確認する
• 必要な動かす時間を計算する
• Jackery公式サイトなどで余裕を持った容量の製品を選ぶ

ポータブル電源を買うタイミング

市川市の場合、買ったあとの申し込みができます：

1. 呼吸器のメーカーへの確認が終わったら買う
2. 領収書を必ず保管する（申し込む人の名前で、商品名・品番・買った日が書いてあるもの）
3. 買った日の年度の終わりまでに申し込む

注意：自治体によっては買う前の事前の申し込みが必要な場合があります。必ずお住まいの自治体に確認してください。

申し込み方法（市川市の場合）

申し込む先： 市川市 保健部 保健医療課
申し込み方法： 原則として郵送（郵送が難しい場合は相談が必要）
申し込みの締め切り： 買った日の年度の終わり

必要な書類：

1. 市川市人工呼吸器用非常用発電機等購入費補助金交付申請書（様式第1号）
2. 領収書の原本（申し込む人の名前・金額・買った日・商品名・品番・売ったお店が書いてあるもの）
3. 人工呼吸器を毎日使っていることを証明する書類
   • 人工呼吸器のリース契約書のコピー
   • 人工呼吸器指導管理料（診療報酬明細書）のコピー
   • 医師の診断書か意見書など
4. 後見人が申し込む場合：登記事項証明書、審判書の謄本、審判確定証明書など

お金が支払われるまでのスケジュール

• 申し込みの書類を出したあと、審査される
• 交付決定の通知書が送られてくる
• 補助金の支払いは補助が決まった日のだいたい1カ月以内

【家庭用】災害への備えのポータブル蓄電池を買う補助（江戸川区の例）

制度の概要

江戸川区では、再生できるエネルギーを使うことを進めることと災害の時のバックアップのため、一般の家庭がポータブル蓄電池を買う時の費用を補助しています。

対象になる人の条件

以下のすべてに当てはまる人が対象：

• 江戸川区内に住所がある個人
• 住民税を滞納していない
• 令和5年4月1日以降（※1）に対象の機器（詳しくは「対象になる製品の条件」の章で説明）を新品で買った
• 買ってから1年が過ぎていない
• 過去にこの補助金を受けていない
• 同じ家に補助金を受けた人が住んでいない
• 売ったり貸したりする目的ではない
• 暴力団のメンバーや暴力団の関係者ではない

※ 2025年12月時点の情報です。最新の情報は、各自治体に問い合わせ（もしくは自治体のサイト）をしてください。

補助金の金額（江戸川区の場合）

一律1万円（買った金額が1万円より安い場合は、その金額まで）

※自治体によって補助金の金額は違います。詳しくはお住まいの自治体にお問い合わせください。

対象になる製品の条件

江戸川区の場合、以下の2つの条件を両方とも満たす製品：

条件1：充電して電気を貯める機能

• 貯められる電気の量が400Wh以上
• 持ち運びできる太陽光の発電パネルで充電できること

条件2：出力する機能

• 直流を交流に変える装置で作られた持ち運びできる完結型の電源の装置
• 交流100V出力の端子があること

対象外：

• 中古品
• 個人の売買で手に入れたもの
• オプション品、交換する部品

申し込み方法（江戸川区の場合）

江戸川区の場合は、Webのフォームから申し込みをします。

詳しくは江戸川区の公式サイトを確認してください：
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e086/toshikeikaku/kankyo/inochi/hojokin/portable.html

Jackeryの補助金の対象になる製品

市川市（医療用）と江戸川区（家庭用）の両方の条件を満たすJackeryの主な製品：

製品を選ぶポイント

人工呼吸器を使っている人向け（医療用のバックアップ）：

• 呼吸器のメーカーに確認した上で、呼吸器が使う電力の3倍以上の容量を選ぶのが安全です
• 例：100Wを使う呼吸器 → 最低でも1,070Wh以上（1000 New以上）

一般の家庭向け（災害への備え）：

• 家族の人数と停電の時に使いたい家電から必要な容量を計算する
• 2人家族・最小限の電力：1000 New（1,070Wh）
• 3-4人家族・標準的な電力：1000 Plus（1,264Wh）以上
• 4人以上・余裕ある電力：2000 New（2,042Wh）以上

※すべて正弦波の出力、ソーラーの充電に対応しています

あなたの自治体の制度を調べる方法

市川市や江戸川区以外にお住まいの人は、以下の方法で制度を確認できます：

1. 自治体のウェブサイトで検索する

検索サイトで使うキーワードの例：

• 「[自治体名] ポータブル電源 補助金」
• 「[自治体名] 非常用発電機 補助金」
• 「[自治体名] 人工呼吸器 非常用電源」

2. 担当の窓口に直接問い合わせる

以下の部署に問い合わせると効率的です：

人工呼吸器を使っている人向け：

• 保健福祉課
• 障害福祉課
• 保健医療課

一般の家庭向け：

• 環境課
• 地球温暖化対策課
• エネルギー政策課

申し込む前に確認すべき5つの大事なポイント

1. 自治体によって制度の内容がまったく違う

• 補助金の金額
• 対象になる製品の条件
• 申し込みの期限
• 予算があるかどうか（先着順の場合があります）

2. 医療用の場合は呼吸器のメーカーへの事前確認が絶対に必要

繰り返しになりますが、Jackery公式は医療機器への使用を推奨していません。

人工呼吸器向けの補助金を申し込む場合：

1. まず呼吸器のメーカーの担当者に連絡する
2. 災害の時のバックアップ電源として使ってよいか確認する
3. 承認がもらえた場合のみ買うことを検討する
4. つなぎ方や注意することを必ず守る

3. 買う前に申し込みが必要な自治体もある

• 一部の自治体では買う前に申し込みが必要なケースもあります
• 買ったあとでは補助の対象外になる場合があります
• 必ず事前に確認しましょう

4. 予算の上限に達すると受け付けが終了する

多くの自治体では予算の上限があり、先着順で受け付けを締め切ります。年度の終わりに近づくほど予算が少なくなる傾向があります。

5. 領収書は必ず保管する

• 申し込む人の名前の領収書が必要
• 商品名、品番、買った日が書いてある必要がある
• なくすと申し込みできない

よくある質問（FAQ）

Q1. すでに買っていても申し込みできますか？

A. 自治体によって違います。多くの自治体では買ってから1年以内であれば申し込みできますが、買う前の申し込みが必要な自治体もあります。必ず事前に確認してください。

Q2. 人工呼吸器を使っていますが、Jackeryを医療機器に直接使って大丈夫ですか？

A. Jackery公式は医療機器への使用を推奨していません。補助金の制度は「災害の時の緊急バックアップ電源」を想定したものです。必ず呼吸器のメーカーの担当者に相談して、災害の時の使い方について指導を受けてください。毎日の医療機器の電源としての使用は避けてください。

まとめ：賢く補助金を使ってJackeryを導入しよう

ポータブル電源の補助金の制度には大きく分けて「人工呼吸器を使っている人向け」と「一般の家庭向け」の2種類があり、対象になる人・金額・申し込み方法がまったく違います。

チェックリスト：

買う前に以下を確認しましょう：

• 自分が人工呼吸器を使っている人向けか、一般の家庭向けか確認する
• お住まいの自治体に補助金の制度があるか確認する
• 対象になる製品の性能の条件を確認する
• 人工呼吸器を使っている人の場合：呼吸器のメーカーに事前に相談する（必ず必要）
• 買う前に申し込みが必要か確認する
• 自治体に予算の残りがあるか確認する
• 必要な書類を準備する

多くの自治体では予算が限られていて、年度の終わりに近づくほど予算が少なくなります。

補助金を使ってJackeryのポータブル電源を導入したい人は、今すぐお住まいの自治体に問い合わせることをおすすめします。

災害はいつ起こるか分かりません。補助金を賢く使って、家族の安全を守る備えを今から始めましょう。

参考リンク：

市川市 人工呼吸器用非常用発電機等購入費補助金：
https://www.city.ichikawa.lg.jp/common/pub01/file/0000389123.pdf

江戸川区 ポータブル蓄電池購入費補助：
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e086/toshikeikaku/kankyo/inochi/hojokin/portable.html

免責事項：
この記事の情報は2024年12月時点のものです。補助金の制度は自治体によって内容が違い、予告なく変わったり終了したりする場合があります。必ず最新の情報をお住まいの自治体に確認してください。また、医療機器への使用については必ず医療機器のメーカーの指示に従ってください。