重要な注意事項
Jackery公式からの警告:
Jackeryポータブル電源を次のような機器では、絶対に使用しないでください。万が一使用中に給電ができなくなった場合、命にかかわる被害が想定されます。
- 医療機器や使用上、生命に関わる機器
- 社会的、公共的に重要な機器など
- 重要な事業用機器など
なお、心臓にペースメーカーを装着している方は使用しない。
(出典:Jackery公式サイト「停電時の病院を支える!非常用電源について詳しく解説」)
本記事の位置づけ:災害時の緊急バックアップ電源として
本記事は、医療関係者ではない一般人が、公開されている機器のスペック情報をもとに災害・停電時の緊急バックアップ電源としてのポータブル電源活用を想定した内容です。医療機器の主電源や常用電源としての使用を推奨するものではありません。
実際に、千葉県香取市では「在宅で人工呼吸器若しくは電気式たん吸引器を使用している方」を対象に、災害対策としてポータブル電源の購入助成金制度(上限10万円)を実施しています。このように、自治体が災害時のバックアップ用途として認めている側面もあります。
実際の導入については、必ず医療機器メーカー、主治医、自治体の福祉担当課にご相談の上、適切な指導を受けてください。
結論:災害時のバックアップとして、医療機器別の最適なJackeryは以下の通りです。
| 医療機器 | 推奨製品 | 価格 | 満充電での稼働時間 | 理由 |
|---|---|---|---|---|
| 人工呼吸器(100W) | 5000 Plus一択 | ¥350,350 | 約50時間 | 0ms UPS機能で電力断絶を防ぐため |
| 酸素濃縮器(350W) | 5000 Plus推奨 | ¥350,350 | 約14.4時間 | 24時間連続稼働の大容量必要 |
| CPAP(50W) | 3000 New〜5000 Plus | ¥215,880〜 | 約15〜25夜の時間 | 夜間使用、予算に応じて選択 |
*価格は2025年7月時点の割引価格です。
消費電力量(W)は、大まかな目安で、使用状況で変化します。
メーカーの公式見解:なぜ「非推奨」なのか
jackery公式の使用禁止事項
jackery公式サイトおよび全製品の取扱説明書には、以下の記載があります:
【使用禁止機器】
- 医療機器や使用上、生命に関わる機器
- 社会的、公共的に重要な機器など
- 重要な事業用機器など
これは、すべてのjackery製品に共通する事項です。
メーカーが非推奨とする理由
jackeryがこう記載するのには、明確な理由があります。
1. 製品責任上の問題
- ポータブル電源は「一般家庭用」として設計・認証
- 医療機器用の認証(IEC 60601-1など)は取得していない
- 万が一のトラブル時、メーカーは責任を負えない
2. 技術的な限界
- UPS切替時間(10ms〜20ms)が医療機器の要求仕様を満たさない可能性
- 波形品質が医療機器の厳格な基準と異なる場合がある
- バッテリー残量表示の誤差(±5〜10%)
- 低温・高温時の性能低下
3. 動作保証ができない
- すべての医療機器での動作確認は不可能
- 機器の組み合わせによる予期しない不具合
- 経年劣化による性能変化
つまり、「絶対に使えない」というより「動作を保証できないので推奨できない」というのが正確です。
自治体が助成金を出している現実
引用:千葉県香取市の助成金の内容
※画像内の「正弦波インバーター発電機」とは、ポータブル電源を含みます。
全国で広がるポータブル電源助成制度
例:千葉県香取市の場合
対象者:
- 在宅で人工呼吸器若しくは電気式たん吸引器を使用している方
- 呼吸器機能障害3級以上の身体障害者
- 医療保険における在宅酸素療法を行う方
助成内容:
- ポータブル電源(蓄電池):基準額100,000円
- DC/ACインバーター:基準額30,000円
- 正弦波インバーター発電機:基準額120,000円
補助率:
- 市民税課税世帯:基準額の9/10相当額
- 市民税非課税世帯・生活保護世帯:基準額の10/10相当額
自治体の立場:災害時の最終手段として
重要な注意事項(香取市の例):
「人工呼吸器などの精密医療機器はコンセントからの直接使用を原則としているため、一般に市販されている発電機や蓄電池等は、精密医療機器に使用した場合の動作保証までは行っていません。そのため、お使いの医療機器取扱業者の方と相談するなど十分検討したうえで申請してください。」
「当該補助により購入した用品の使用による医療機器等の故障や不具合が生じた場合に、市はその責任を負うことはできません。あらかじめご承知おきください。」
⚡ Jackeryポータブルの電源でしっかり備えよう
医療機器別の詳細シミュレーション
人工呼吸器:災害時の電源確保について
5000 Plus の0ms UPS機能とは
- 停電発生時、0ミリ秒で自動切り替え(瞬断なし)
- 電力供給が一瞬も途切れない
- 2000 New・3000 Newは20ms切り替えのため不適
人工呼吸器での稼働時間(100W想定)
- 基本容量:約50時間の連続稼働
- 拡張後:最大30kWhで約300時間(12.5日間)
- ソーラー併用:昼間充電で半永久稼働も可能
極めて重要な注意事項:
Jackery公式は「医療機器や使用上、生命に関わる機器では絶対に使用しないでください」と明記しています。
人工呼吸器をお使いの方は、以下の手順を必ず踏んでください:
- 医療機器メーカーにポータブル電源との接続可否を確認
- 主治医に災害時の電源バックアップ計画を相談
- お住まいの自治体の福祉担当課に助成金制度等を確認
- 実際の機器との接続テストを医療機器メーカー立ち会いのもとで実施
これらの確認を経ずに、独断で使用することは絶対に避けてください。
酸素濃縮器:24時間稼働の現実
酸素濃縮器は24時間連続稼働が必要な医療機器です。災害時のバックアップ電源として、各製品での稼働時間を比較してみましょう。
酸素濃縮器(350W想定)での稼働時間
| 製品 | 稼働時間 | 1日稼働での残量 |
|---|---|---|
| 2000 New | 約5.8時間 | 不足 |
| 3000 New | 約8.8時間 | 不足 |
| 5000 Plus | 約14.4時間 | 約60%消費 |
| 5000 Plus(拡張×2) | 約43時間 | 1日余裕 |
CPAP:夜間使用での選択肢
CPAPは夜間のみの使用が多いため、災害時のバックアップとして比較的選択肢があります。
CPAP(50W×8時間使用)での稼働可能日数
| 製品 | 稼働日数 |
|---|---|
| 2000 New | 約5.1日 |
| 3000 New | 約7.7日 |
| 5000 Plus | 約12.6日 |
コスパ重視なら3000 New
- 1週間の停電にも対応できる
- 価格と性能のバランスが良い
- 旅行時の持ち運びも現実的(27kg)
絶対安心なら5000 Plus
- 2週間近い稼働が可能
- 0ms UPS機能で安全性最高
- 他の家電も同時使用可能
CPAPは人工呼吸器ほど厳密ではありませんが、それでも医療機器メーカーと主治医への相談は必須です。特に、災害時の使用計画を主治医と共有しておくことで、より安心した備えができます。
⚡ Jackeryポータブルの電源でしっかり備えよう
災害時の長期停電シミュレーション
東日本大震災では最大で約1週間の停電が発生しました。医療機器利用者の方が最低限の生活を維持する場合の消費電力を計算してみましょう。
1日の消費電力想定(医療機器+最低限生活)
| 項目 | 消費電力 | 使用時間 | 1日の消費量 |
|---|---|---|---|
| CPAP | 50W | 8時間 | 400Wh |
| 小型冷蔵庫 | 150W | 5時間 | 750Wh |
| LED照明 | 20W | 5時間 | 100Wh |
| スマホ充電 | 50W | 2時間 | 100Wh |
| 合計 | – | – | 1,350Wh |
各製品での対応日数
- 2000 New:約1.5日分
- 3000 New:約2.3日分
- 5000 Plus:約3.7日分
- 5000 Plus(拡張×3):約15日分
⚡ Jackeryポータブルの電源でしっかり備えよう
3製品の基本スペック比較表
| 項目 | 2000 New | 3000 New | 5000 Plus |
|---|---|---|---|
| 容量 | 2042Wh | 3072Wh | 5040Wh |
| 定格出力 | 2200W | 3000W | 6000W |
| UPS機能 | 20ms | 20ms | 0ms |
| 重量 | 17.9kg | 27kg | 約60kg |
| 拡張性 | なし | なし | 最大30kWh |
| 200V対応 | なし | なし | あり |
| 定価 | ¥239,800 | ¥359,800 | ¥799,000 |
| 価格(割引後) | ¥119,900(40%OFF) | ¥215,880(40%OFF) | ¥350,350(40%OFF) |
5000 Plus 拡張オプション(5000のみで、ほかの機種には利用できません)
5000 Plus拡張バッテリーで更なる安心を確保できます:
- 拡張バッテリー1台追加:合計10,080Wh(¥439,000)
- 拡張バッテリー5台追加:合計30,240Wh(最大拡張)
拡張により、酸素濃縮器なら約86時間(3.5日間)、人工呼吸器なら約300時間(12.5日間)の連続稼働が可能になります。
⚡ Jackeryポータブルの電源でしっかり備えよう
医療機器用電源の選択肢の比較
ポータブル電源 vs ガソリン発電機
医療機器のバックアップ電源として、ガソリン発電機を検討される方もいらっしゃいますが、重要な違いがあります。
| 項目 | ポータブル電源 | ガソリン発電機 |
|---|---|---|
| 室内使用 | ✅ 安全に使用可能 | ❌ 一酸化炭素中毒の危険 |
| 騒音レベル | ✅ 静音(30dB程度) | ❌ 大きな音(60-90dB) |
| 即座の使用 | ✅ スイッチオンですぐ | △ 燃料補給・始動が必要 |
| 夜間使用 | ✅ 問題なし | ❌ 騒音で近所迷惑 |
| メンテナンス | ✅ ほぼ不要 | ❌ 定期的な整備が必要 |
| 燃料保管 | ✅ 不要 | ❌ ガソリン保管の危険性 |
| 排ガス | ✅ なし | ❌ 有害ガス発生 |
理想的なバックアップ体制
レベル1:基本対策
- メイン:大容量ポータブル電源(5000 Plus推奨)
- ソーラーパネル:400W以上を複数枚
レベル2:完全対策
- メイン:5000 Plus + 拡張バッテリー
- サブ:中容量ポータブル電源(3000 New等)
- 緊急用:ガソリン発電機(屋外でポータブル電源を充電)
⚡ Jackeryポータブルの電源でしっかり備えよう
よくある質問
⚡ Jackeryポータブルの電源でしっかり備えよう
緊急時対応の基本手順
事前準備チェックリスト
医療機器関連
- 医療機器メーカーへの接続可否確認
- 主治医への相談完了
- 医療機器の説明書で緊急時対応を確認
- 近隣医療機関の確認
ポータブル電源関連
- 月1回以上の動作確認
- 満充電状態での保管
- 接続ケーブルの準備
- ソーラーパネルの設置場所確認
- 医療機器との接続テスト(医療機器メーカー立ち会い推奨)
停電発生時の対応手順
- 即座の接続:ポータブル電源を医療機器に接続
- 稼働時間の確認:残り電力での稼働可能時間を把握
- 充電準備:ソーラーパネルの設置(天候による)
- 医療機関への連絡:長期停電が予想される場合
重要:緊急時の対応手順は医療機器の説明書や主治医の指導に従ってください。本記事の情報はあくまで一般的な参考情報です。
まとめ:医療機器利用者の安心確保
医療機器を使用されている方にとって、ポータブル電源は災害時に命を守るための重要な備えです。
- 人工呼吸器利用者 :5000 Plusのオンラインモード(0ms切り替え)が技術的には適している可能性がありますが、医療機関への相談が絶対必須
- 酸素濃縮器利用者: 5000 Plus + 拡張バッテリー(24時間稼働対応)で長期停電に備える
- CPAP利用者 : 3000 New以上(予算と必要日数に応じて5000 Plusも検討)
重要なのは、独断で判断せず、必ず以下の手順を踏むことです:
- 医療機器メーカーに接続可否を確認
- 主治医に災害時の電源計画を相談
- 自治体の福祉担当課に助成金制度等を確認
- 医療機器メーカー立ち会いのもとで実際の接続テストを実施
災害は突然やってきます。「あの時準備しておけば良かった」と後悔するリスクを考えれば、適切な手順を踏んで備えることが、ご自身と家族の命を守ることにつながります。
⚡ Jackeryポータブルの電源でしっかり備えよう
